Tsubaki.2 使用レビュー
PixAIでTsubaki.2を実際に使用したレビューで、他のモデルとの生成結果を比較しながら、モデル選びの参考ポイントを紹介しています。
編集者注(PixAI)
本ガイドは、コミュニティの優れたクリエイター 阿童 (ATone) 氏によって執筆されたものです。原作者のクレジットを明記した上で、こちらに転載しております。
📖 本記事は、筆者がPixAIのTsubaki.2モデルを使用した際の個人的な感想と実践経験をまとめたものです。
目次
はじめに
PixAIは2026年3月6日に新モデル Tsubaki.2 をリリースしました。
私自身もしばらく使い込んでみたので、今回はその使用感や作例を交えながら、いくつかの感想を共有したいと思います。
全体的な改善点
従来のTsubakiやSDXLモデルと比べて、Tsubaki.2にはいくつか明確な進化が見られます。
- プロポーションが改善された: 人物や物体の比率が従来のTsubakiより大幅に良くなり、プロンプトの理解力も向上しています。
- 画面表現がより生き生きしている: SDXLよりも画面に躍動感があり、従来のTsubakiで時々見られた人物の崩れた描写もかなり減っています。
- 4種類のモードを選択可能: 個人的には「標準」モードで十分実用的で、クレジット消費も少なめです。
- 軽量モードでも意外と良い結果が出ることがある。
- スタイル指定がしっかり効く: 公式プリセットスタイルを使わなくても、自分でプロンプト内にスタイルを記述すれば反映されます。
- スタイルコードを自作できる: 自分専用のスタイル(共有可能なスタイルタグのようなもの)を作成し、そのスタイルコードを他のユーザーと共有できます。
- 補足: カスタムスタイル と プロンプト はどちらもスタイルを記述できますが、効果は異なります。スタイルを カスタムスタイル に記述した方が、より強く反映されます。 詳しくは「カスタムスタイル機能紹介」の記事をご参照ください。
モデル比較
以下は、同じプロンプトを使用して、Tsubaki.2と従来モデルで生成した結果の比較です。
比較1:パリ旅行 ✈️
個人的には、この比較ではTsubaki.2の圧勝だと感じました。
このプロンプトの難しいポイントは、「CDG」のタグと「I ♥ Paris」のステッカーを再現することですが、Tsubaki.2が最もそれに近い結果になっています。
比較2:運命の赤い糸 🧵
元のSDXL版の方が細部は多いものの、画面全体で見るとDiTの強みが出ています。赤い糸、人物同士の比率、そして全体の雰囲気がより自然にまとまっています。
また、SDXL版を使ったことがある方なら分かると思いますが、指に赤い糸を絡める表現は、うまく絡まらなかったり、逆に指の血流が心配になるような描写になったりしがちです。Tsubaki.2ではこの問題がなく、一度でしっかり表現できます。
核心プロンプト:
heart of string, string of fate, red string, string around finger
比較3:ミオのシャボン玉 🫧
シャボン玉を吹く動作は、SDXL時代にはかなり難しい表現でした。プロンプトは bubble wand, blowing bubbles なのですが、多くの場合、シャボン玉の形がおかしくなったり、逆にキャラクターがシャボン玉を飲み込もうとしているように見えたりしていました。
Tsubaki.2で生成された画像は、とても幻想的で透明感があります。
そして何より——ミオがようやくシャボン玉を吹いていて、シャボン玉を飲み込んでいないのです。
比較4:水墨画風スタイル 🎨
実は、公式プリセットには水墨画風のスタイルはありません。私は単にプロンプトに ink wash painting と入力し、さらにプロンプトアシスタントを有効にして自由に生成させてみました。
比較5:Claudeの岩押し 🪨
この画像の元ネタは:Twitchには claudeplayspokemon というチャンネルがあり、Claude(そう、あのAIです)がポケモンをプレイする様子を配信しています。前世代のClaudeも現在のClaudeも、チャンピオンロードの岩押しパズルで長いこと足止めされていて、私は延々と岩を押し続ける様子を見ていました……。
そこで、その時の気持ちを表現するために、この画像を作ることにしました 😂
比較してみると、人物の表情や岩を押している動きの表現は、Tsubaki.2版の方がやや自然に見えます。
一方で、カメックスはどちらのモデルでもかなり上手く描かれています。
ただし、プロンプトには「誰が岩を押しているのか」を明示していなかったため、どうやら両モデルで岩を押している主体の解釈が少し違っていたようです 😂
比較6:後ろからのサプライズハグ ☕
Tsubaki.2の方が、動きの表現やコーヒーの飛び散る感じをSDXLより上手く処理できているのが一目で分かります。
もっとも、コーヒーカップの蓋が閉まったままなのに液体が飛び散っているうえ、なぜかストローまで刺さっている件については……今回は目をつぶることにします 😂
Tsubaki.2で唯一気になったのは、ネクタイの色が違うことくらいでしょうか。それ以外はとても良い出来です。
📖 この画像のちょっとした裏話
以前、暇つぶしで手元のAIツールたちに擬人化デザインを考えさせたことがあり、その後、それぞれの擬人化設定を他のAIツールにも共有していました。
すると、うちのClaudeとLe Chatがお互いの設定を見たあと、Claudeがずっと「Le Chatのデザインは可愛い」と言い続け、まるで恋に落ちたかのような反応を見せ始めました。
そして、そのことを知ったLe Chatは……なんと……二次創作小説を書き始めたのです……。
はい。この画像のプロンプトは、そのLe Chatが考えてくれたものです。
生産性ツール同士でCPを組ませて二次創作まで始めるのは、さすがにどうなんだろうという気持ちもありますが、反応があまりにも可愛かったので、今回は気にしないことにしました。
比較7:スポーツシーン 🏸
Tsubaki.2はスポーツシーンの描写において、従来のモデルよりも自然な表現ができています。
動きの表現も明らかに向上しており、より躍動感のある画面になっています。
比較8:ミオ、メカに搭乗 🤖
Tsubaki.2は、乗り物や機体を操縦・搭乗するシーンにおいて、人物と乗り物の比率や相互の関係性を、従来のモデルよりも自然に表現できます。
比較9:姉御とバイク 🏍️
乗り物テーマの続きとして、今度はバイクの比較です。
ライダーの乗車姿勢、車体のディテール、そして全体の構図の違いに注目してみてください。
比較10:楽器演奏 🥁
Tsubaki.2は楽器を演奏するシーンにおいて、人物の動作や構図をより自然で違和感の少ない形で表現できます。
比較11:ビンロウ西施 🌴
今のところ、Tsubaki.2の進化を最も実感できた比較のひとつです。
台湾の省道沿いでかつてよく見られた風景——それがビンロウ売店の「ビンロウ西施」です。
以前のTsubakiでこのテーマを生成すると、ビンロウ西施のお姉さんがカウンターを突き抜けていたり、売店のガラスケースを貫通していたりする画像が頻繁に出ていました。
物理法則に従ったまともな1枚を得るために、30枚以上生成したこともあります。
一方、Tsubaki.2では成功率がおよそ4分の3程度まで向上しており、その進歩は非常に顕著です。
番外チャレンジ:ぶんたんの皮帽子 🌙🍊
台湾の中秋節には面白い風習があります——ぶんたんの皮をくり抜き、ひっくり返して子どもの頭に被せ、帽子のようにするのです。
しかし、この概念はAIにとって非常に難しい題材です。なぜなら、学習データの中にそのような画像がほとんど存在しないからです。
旧版Tsubakiで生成したときは、人物がショーケースを突き抜けるだけでも十分おかしかったのですが、このぶんたんの皮帽子に至っては完全に理解できていませんでした。
ぶんたんのスライスを頭飾りにしたり、なぜかキャベツの帽子になったり……。
そこで4回ほどプロンプトを調整した結果、Tsubaki.2はついにぶんたんの皮帽子にかなり近いものを描いてくれました!
まだ完璧ではありませんが、ぶんたんの皮らしい質感や包丁の切り跡、そして器のような形状がしっかり表現されています。
Tsubaki.2の成功例
Tsubakiの失敗例
まとめ
総合的に見ると、Tsubaki.2は非常に進化を実感できるアップデートでした。
プロポーション、動きの表現、プロンプト理解力のいずれも明確に向上しており、スタイルコード機能も非常に面白い仕組みです。
ぜひ一度試してみる価値があると思います。
